2008年夏 合格への軌跡  合格者インタビューB 

 

「面接では自分の生き方が問われる。問題意識を大切に。」

 

東京都T類B、川崎市合格
国際基督教大学教養学部卒 A・Yさん

 

 

−Aさんは既卒者ですが、どういうきっかけで公務員試験を始めたのですか。


私は大学卒業後、民間企業で4ヶ月働いたのですが、会社の業績悪化で退職しました。楽観的な性格だったので、あまり深く自分の将来を考えずに「何をやっても勉強になるしやっていけるだろう」と、就職してしまったのですが、そのぶん失業してから、いやでも自分と向き合わなくてはいけませんでした。
大学時代にはもともと「社会の役に立ちたい」という思いが強く、一時は国連やNGOにも興味を持っていました。失業して自分を見失っていたとき、大学の恩師が親身に相談に乗ってくださり、「あなたの持っている社会への批判精神を生かす仕事をしなさい」と言われ、いろいろ考えた結果、最終的に公務員を選びました。

 

−無職という境遇で不安はありませんでしたか


「落ちたらどうしよう」という不安は常にありましたし、後がないという思いが強かったので、最後まで負けないよう、それだけは言い聞かせていました。絶対に今年限りで決めようと思って頑張っていただけに、こんなに頑張って落ちたら立ち直れないのではないかという不安もありました。大学受験が終わったときはもう受験勉強はしなくて済むと思ったのですが、公務員試験の方がずっと厳しかったです。

 

−どれぐらいのペースで勉強していたのですか。


毎日6時間講義を受け、2,3時間ずつ復習しました。1月ごろにきちんと暗記できていないことに気づいて焦りましたが、先生に相談しつつ塾の教材だけに集中して復習を繰り返しました。2,3月はたまに講義が3コマ(9時間)の日もあり辛かったです。4月になると講義もなくなり、1日10時間くらい勉強しました。
講義を聴いて新しいことを学ぶのは好きだったのですが、講義が終わった後、自分で繰り返し暗記する作業が単調でとても辛かったです。私の場合、さぼるのがうまかったので、週に1日は休みをとって、友達と食事したり映画を見に行ったりしていました。自分を追い込んで勉強すると精神がすさんで来るので、直前期は自宅で音楽を聴いたりお茶を飲みながらゆったりと勉強していました。頑張りすぎて途中で挫折した人もいるようでしたが、自分を追い込んで、結局受験をやめてしまえば意味がないので、そうはならないようにしました。

 

−秋生は春生が1年かけてやるカリキュラムを半年で消化するので大変ですが、それが逆に良かった面もあるのではないですか。


たしかに、12月から怒涛の授業と復習だったので、たるむ暇もなかったのがかえってよかったと思います。1年がかりだと間延びして、別の意味できつかったと思います。

 

−短期間で合格するために工夫したことはありますか。


最初は全科目をまんべんなくやろうと思ったのですが、経済や数的は最低限のことに絞って乗り切りました。逆に社会・時事は興味があり、新聞をよく読んでいたので、そこで点を稼ぎました。暗記は苦手でしたが、法律科目はプロセスを理解することで暗記の負担を減らしました。問題を解くときも答えを思い出すのではなく、必ず図を書いて、プロセスを辿りながら解いていました。

 

−社会・時事問題には大学時代から興味があったのですか。


そうです。もともと私の大学自体が、社会への貢献や、物事への批判精神を持つことを大切にする校風があったこともあり、自分の性格にもあっていました。ただ、大学時代に法律などの学問の基礎を知らずに、知ったかぶりになりがちなところがありました。公務員試験で法律や経済をきちんと勉強したことで、それまでの社会への関心や問題意識も生きてきました。

 

−時事は多くの受験生が苦手なのですが、択一だけではなく論文や面接でも重要ですよね。


とくに2次試験以降重要なのが、どれだけ物事を深く考えているか、社会問題に関心があるか、ということだと思います。周りにいる大学生は勉強ばかりしていても、必ずしも問題意識が高いとは限らないので、2次試験以降は絶対に負けないと思っていました。それを実感したのが都庁の面接の時です。社会問題についてかなり突っ込まれ、私もここぞとばかりに深い話をしたのですが、3人の面接官はうなずきながら真剣に聞いてくれました。これは表面的なところしか見ない企業面接ではあり得ないことでした。公務員試験は、最終的には問題意識を持った人が得をする、良い試験だと思います。

 

−実際に都庁の合格順位も上位の方でしたね。


択一試験は教養も専門も決して良い得点ではありませんでした。専門記述と教養論文、面接で稼いだ結果だと思います。1次の択一で点を稼いでもそんなに差がつかないので、やはり論文や面接が重要だと思います。

 

−喜治塾を選んだ理由は何ですか。


大学の恩師から公務員の仕事を示唆され、インターネットであれこれ検索したときに、たまたま塾長のブログを見つけました。日本を良くしようと真剣に考えている公務員もいるという記事が興味深かったので、塾を見学に行き、直感ですぐに決めました。大手の予備校だと試験に「受かることだけ」を目標にそれ以外の話をすることはないと思います。「何のために公務員になるのか」「受かってから何をするのか」を考えさせるようにしている所が喜治塾の良さだと思いました。

 

−喜治塾の講義にはどのような感想をお持ちですか。


期待通りどれもハイレベルで、単なる受験対策ではなく自分の世界を広げるのに大いに役立ちました。とくに五十嵐先生の行政学、政治学がすごく好きでした。もともと関心のある分野だったし、知的好奇心が満たされ、考えるヒントをたくさん頂きました。

 

−どのような公務員を目指したいですか。


挑戦心と自由な思考を常に持ち続ける公務員でありたいです。大学生のときには理想だけが先走って何でもできるような気がしていましたが、社会の現実を知って、したたかさも必要だと思いました。実務を経験すると「現実はこうだ」と言いたくなることも増えるかもしれませんが、私はそういう傲慢さを避けて、理想を持ち続けていきたいと思っています。

 

−公務員を目指す人たちにアドバイスをお願いします。


2次試験以降は、自分の生き方が問われる試験です。「どれだけ物事を深く考えているか」「社会問題に関心があるか」という現在と、「今まで何をしてきたか」という過去の2つが語れなければなりません。私は大学時代に寮長やサークルの責任職の経験などで、苦労した経験があります。その時に、自分の好きなことで苦労するのではなく、やりたくなくても、やらなければいけないことで苦労することがある、ということを実感しました。一方で、労力や愛情をけちる人が案外たくさんいる、ということも分かりました。やはり公務員になる人には、労力と愛情を惜しみなく与えられる人であって欲しいと思います。勉強以外にも、色々な世界を持って、経験豊かな学生時代を送ってもらえるといいな、と思います。

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